接地工事種類
皆さん、こんにちは。
今日は、接地工事種類について解説いたします。
1.接地工事とは(電技第10条)
電気設備の必要な個所には、異常時の電位上昇、高電圧の侵入等による感電、火災その他人体に危害を及ぼし、または物件への損傷を与える恐れがないよう、接地その他の敵接な措置を講じなければならない。
2.各種接地工事の細目(電技解釈第17条)
下の表のように解説します。
区分 | 種類 | 接地抵抗上限(Ω) | 最小電線サイズ(㎟) |
特別高圧・高圧 | A | 10 | 2.6 |
特別高圧・高圧の変圧器の二次側 | B | U/I | 4 |
低圧 | C | 10 | 1.6 |
低圧 | D | 100 | 1.6 |
例題
公称電圧 6600 [V] の三相 3 線式中性点非接地方式の架空配電線路(電線はケーブル以外を使用)があり,そのこう長は 20 [km] である。この配電線路に接続される柱上変圧器の低圧電路側に施設される B 種接地工事の接地抵抗値 [Ω] の上限として,「電気設備技術基準の解釈」に基づき,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ただし,高圧電路と低圧電路の混触により低圧電路の対地電圧が 150 [V] を超えた場合に, 1 秒以内に自動的に高圧電路を遮断する装置を施設しているものとする。
なお,高圧配電線路の 1 線地絡電流 I1 [A] は,次式によって求めるものとする。
I1=1+(VL/3−100)/150 [A] V は,配電線路の公称電圧を 1.1 で除した電圧 [kV]
L は,同一母線に接続される架空配電線路の電線延長 [km]
(1) 75 (2) 150 (3) 225 (4) 300 (5) 600
解答:
公称電圧:6.6(kV) → V = 6.6/1.1 = 6 (kV)
L = 3 x 20 = 60 (km)
1線地絡電流計算:I = 1 + ((6 x 60 / 3)-100)/150 = 1.13 (A)ので、I = 2(A)
1 秒以内に自動的に高圧電路を遮断する装置を施設するので、R = 600 / I = 600 / 2 = 300 (Ω)
答えは (4) です。